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こえ [詩]


外にでたくて、
空をみたくて、
上へ上へともがいていって、
舌をよじ登り、歯をくすぐって、
唇を無理やりこじ開けて、

空気が揺れた。
日本人の、日本語の、
関西訛りの、うわずった、
癖のある、少し高めの、
甘えてるような、冷たいような……

内側と外側から耳に駆け込んできたのは、
いつものわたしのような。
あなたの方へと猛進したのは、
きっとわたしではない、わたし自身。

自由になれ。
走ってゆけ。
それだけがわたしなのだから、
好きなだけ、出てゆくがいい。

きっと迷惑かけないのなら、
いつだって扉を、開け放してあげるから。

リップクリーム [詩]


ポッケに忍ばせた。
リップクリーム
色は付かないはずだけど、
甘い匂い、眉をひそめるほど。
薄桃色の蝋燭。
リップクリーム。

昔、三面鏡の引き出しの、
隅っこで眠る口紅があった。
化粧が苦手な母さんが、
唯一持ってた口紅。

三面鏡すらなくなって、
口紅なんて忘れた母さん。
そんなのなくたって、
話して、歌って、食べて、口付けて、
口紅がなくなっても。

ポッケに忍ばせた
リップクリーム。
あと数年も経ったなら、
薄桃色が濃くなるのかな。
紅く紅く、記憶の隅の
三面鏡の引き出しの匂い。

(ならば私は、大人にならずに
きっと大人になりたいと思う)

久々に歌 [詩]

朝顔とすれ違うとき思わるる
手を染め遊ぶ 水の紫

(昔はよう色水遊びしたなぁ)

夏すぎて秋来るらし風の音
雨待つ私に短き涙

(持統天皇が夏の到来を感じたように
私は秋の訪れを感じれればいいなぁ
と思ったけど!ニュースつけたら人工降雨とかゲリラ豪雨とか秋と来る台風の対策なんか悲惨や(´・ω・`;))

日が落ちて夜風頬なで君と見る
月を再び 時を再び




この前、母に絵の話をした。
中学のときに担任でもない美術の先生に第一志望校は望みないから美術の高校にしたほうがオイシイよって勧められたのが腹立って、描くの辞めた。
とかそんなん悔しくて言ってなかったからなσ(^_^;)
びっくりしてた笑

今になって辞めたこと、初めて理解されました笑

また描こうかなとか思い始めてる自分がいます。ちゃんと始めるのは区切りが付いてからじゃないと家の中大変そうやけど(´・ω・`;)

うん。小さいスケッチブックくらいなら。
息抜きに程度に。

デッサンが一番苦手なんやけどなー笑笑
想像して描いたり、あとは図画より工作のほうが評価よかったし、なんより時間経ってるから自信ないわーw

うん。
ちょっとだけ描いてから勉強しよかな。

 [詩]

百日紅の花が
重たそうに揺れている。
地面に落ちた花びらは
コンクリートに赤く
踏むと儚い蝶のように
はたはたと地面から逃げたがる。

私は紅から顔をあげて
湿った空気を吸い込み、
夏にむせた。
痛いほどに

梅雨 [詩]

じわりと雲が滲んだ空
薄灰色のコンクリート
溶け込む境目に桜の葉が、
鮮やかに。悲しいほど。

自転車に揺られ彷徨った
景色がぐるぐると巡る
なのに色は変わらない。
眠たそうな空色と、
冷たそうなコンクリート。
水の中にあるような
風が私の頬に絡まる。

世界はぐるぐる色を変えるのに、
私は今、
二色の世界にいる。
薄灰色の中の緑
暑い中の寒い
湿っているのに渇く
私がいる景色。

うつり気 [詩]

毎年、門を通ってすぐそこの
花壇には紫陽花が咲く。
小さな紫の紫陽花の中に
堂々と坐る真青なる紫陽花。

梅雨の眠たい空の下。
ふと階段を降りると見つかる。
校舎に降る雨を一緒に受け
堂々と坐る真青なる紫陽花。

つまらない授業が救われるような、
あくびをした私を目覚めさせるような、
あの、青い青い紫陽花は、
ーーどこ?

今年、目に付く紫陽花に
青い紫陽花はない。
弱々しい黄緑の葉に、
紫や赤の紫陽花。

雨のせいか?
あくびのせいか?
堂々と坐る真青なる紫陽花よ。
今年は咲いてはくれないのですか。






紫陽花の花言葉は「うつり気」など。
酸性雨に影響されて、赤くなるものがあります。
今年はもう咲かんのかなぁ……
もうちょっと待ったら咲くのかなぁ?
校舎のあの紫陽花、好きやったのに。ケータイの写メあるはずやのにどこいってん(´・д・`)


3日前くらい? [詩]


痛い



ガラス瓶を割った。
大きな破片を一つとって、
シーツを引き裂いた。
つっと糸を引く、白い布が。
叫びをあげて、

親指と人差し指の間が、
やけに冷たくて熱かった。
ここからシーツの白い叫び声が、
ぬめりと私に入ってきた。
血管の中まで、
入ってきた。

血液は目で見たものを感じ、
胃が二つに避けた布を憐れみ、
代償に鼓動が早くなる。
足に静脈血が溜まって動かない。
下腹部にあるはずないガラス片が、
想像の海の中で
私は私を胎内から裂いた。

私は油の切れたような声を、
喉の奥から吐き出す。
私は脱皮する蛾のように、
私を抜け殻にする。
叫びも痛みも、
ガラス片で壊されたために。




お腹痛い時にぼけながらメモってたやつ。
ぼけぼけな言葉やけど、案外気に入ってるから、おかしなものや(´ω`)

さぁ、勉強して、練習しましょうか。

 [詩]

ツツジの花が咲いた。
紅色の花弁が、
私を誘った。
「私をお食べ。私をお食べ。
甘くてとっても美味しいのよ。」
かき氷のシロップよりも
赤々しい赤色。
りんご飴の薄皮の飴みたいな
つやつやの赤色。
食べたくなるの。とてもとても。
体に毒だとわかっていても、
食べたくなるの。とてもとても。







帰り道、ツツジがきれいでした。

ふと [詩]

ふと思う
みつけたのかな。
そうなのかな。

ふと聞こえる
たしかにそのはず。
ささやいたはず。

ふと見える
まばたきしたね。
茶色い眼。

ふと感じた
あなたの鼓動
わたしの震動

ふと思う
冷たい二月が、
溶け始めてると。

シクラメン [詩]

薔薇を贈るには、私はまだ子ども。
幼くて拙くて、
不釣り合いなほどに、背丈だけ伸びて、
不釣り合いなあなたに、背伸びをして、あわせて、
あなたに薔薇を贈るには、私は子どもでありすぎた。

だから、シクラメンを一輪。
どこかの家の、隅っこで、
燃えるように咲いていた。
真っ赤にうつむいたシクラメン。

シクラメンを贈るのは、私らしくないですか?
うつむいて、頬を染めて、
同一化したような、
私はシクラメンで
シクラメンが私のような。
あなたに嘘も偽りもなく、
背伸びもせずに、まっすぐ見上げて
うつむいた私を贈りましょう?

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